1. 数秘術とは何か?
とはいえ、まだ馴染みの薄い人もいらっしゃると思いますので、数秘術とは何なのか?ということを分かりやすく説明したいと思います。
数秘術を一言で表現するならば「数に特定のイメージ(象意)を割り当てて、その象意を纏った数を用いて森羅万象を考察する術(すべ)」となります。
普段我々は数を「数値」としてのみ用います。つまり計数・計量する、順序を表す、などというように単に「数える」ための道具して使っています。そして人類はその数を用いて森羅万象の秘密を紐解き、様々な事象を定義してきました。つまり人類は「数」という道具を使って世界を認識しているわけです。
その道具である「数」に数値では無く「象意(イメージ)」を割り当てて再考察することで、森羅万象を別視点から捉えなおそうとする行為…これが正に数秘術の原点です。
そのため、元々数秘術は皆様がご存知のような「占い」として使われるものではありませんでした。今のように純粋な占いとしての形で広まっていったのは20世紀に入ってからとなります。
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そして、この占いとしての数秘術ですが大まかに表現すると「人物等に割り当てられた生年月日や氏名(後述を参照)などの数字を単数変換(減衰加法)し、出た数字にそれぞれ対応した象意を当てはめ占断する」というものです。
「単数変換(減衰加法)」とは、ある数(例:365)を一桁ずつばらして加算し(3+6+5=14)、出た答えを更に一桁ずつばらして加算(1+4=5)することを繰り返して、最終的に1〜9の一桁の数に還元することを指します(このように還元された数を数学用語で「数字根」と呼びます)。
そしてこの数字根と象意とを照らし合わせていくのです。例えば、生年月日を単数変換して導き出された数字根が「4」だとすれば、「4」に割り当てられている象意(安定・継続・頑固等)をその人物の基本性格として当てはめていく、という手法が一般的です。
また、生年月日の数字根(本サイトでは便宜的に「基本数」と呼称します)をベースとし、生まれ日や生まれた月日、更には生まれ年の数字根をより詳細な性格分析のために補助的に用いたりもします。生まれ日の数字根である「日数」、生まれ月の数字根である「月数」、日数+月数の数字根である「月日数」、そして月日を構成する各数やそれらの位置…これらを総合的に判断しながら、性格傾向や思考・行動特性を読み解くことが可能です。例えば男性性や動性を表す奇数と女性性や静性を表す偶数の割合を分析するだけでも、大まかに傾向を捉えることが出来ます。また、特定の数が偏ったり、象意が真逆の数同士が隣り合ったりするなど、様々なパターンの存在により詳細な分析が可能となるのです。
そして、生年月日や氏名等から幾つもの数字を導き出して総合的に占断する「チャートリーディング」も広く用いられています。もちろん、占えるのは性格だけに限らず、その年その月の運勢や相性、行動選択など幅広く活用されています。
ちなみに、現在主流なものは1〜9と11・22(体系によっては33)の各数字を用いる体系です。11や22といった二桁のぞろ目は「マスターナンバー」と呼ばれ、一般的な数秘術では特別扱いをします。ただし、体系によって単数変換のやり方が異なり(一桁ずつばらすのでは無く年・月・日で分けて加算するなど)、マスターナンバーが出たり出なかったりと混乱を招いているのが実情です。また、特定の数のみを特別視することにも問題があります。そのため、私はマスターナンバーを用いず、どの計算方法で単数変換しても変わらぬ結果となる1〜9のみを採用しております。
また、文字も数字に置き換えることが出来ます。この方法を「ゲマトリア(Gematria)」と呼びますが、これについては別項で触れたいと思います。
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一人の人間を数に置き換えるとき、誰しもが持っていて、かつ後から変えることの出来ないものはおそらく「誕生日」くらいしか無いのではないでしょうか。そのため、数秘術において誕生日が一番大切な要素であることは言うまでも無く、西洋占星術や四柱推命など他の命術(生年月日を用いた統計的手法の占い)でもその根幹を成しています。誕生日の数が人の性格に影響を与えること…即ち因果関係の証明は出来ていませんが、ある程度の相関関係ならば十分説明は可能でしょう。
人により割合は異なりますが、一人の人間には象意を纏った1〜9全ての要素が含まれています。数秘術では基本数などを用いてある特定の数に焦点を絞り、その数を基点としてその人物の思考や行動の方向性を定めていきます。こうすることで、心や人生をより安定させることが可能となります。これが数秘術のあるべき姿なのです。
2. 数秘術の成立と発展
古代の人々が星にイメージ(象意)を与えたのと同じように、「数」にも象意を与えることはある意味自然なことだったのかも知れません。その端緒は一応、紀元前6世紀における古代ギリシアの数学者及び哲学者のピュタゴラス、そしてその教えを信奉するピュタゴラス教団まで遡ることが出来ます。
『万物の根源(アルケー)は数である』…このような原理を主張したとされるピュタゴラスないしピュタゴラス教団は森羅万象と数字との関係性や法則性(音程・天体運動・人間の個性など)を推断し、それが後の数秘術の根幹を成したと考えられております。とはいえ、10を完全な数であると信じたり、今のものとは大きく異なる象意を与えたりと、彼らの思想は現代の数秘術に直接受け継がれているものではありません。
また、彼らが数秘術の完全なオリジナルであるとは断定出来ず、古代バビロニアやインド・中国・エジプト・ローマ等々世界各地で広義の数秘術が存在していたようです。数という概念に不思議を感じ、象意を与えるという行為は古今東西共通だったのかも知れません。
更に、ピュタゴラスやその他の起源いずれにしても、数秘術の起源に関する書物は殆ど発見されておらず、専ら口伝で代々受け継がれてきた教えであったようです。
ちなみに数秘術(Numerology・ヌメロロジー)という言葉が初めて書物に登場するのは20世紀に入ってからのことであり、それ以前の数秘術はアリスモロジー(arithmology・ギリシア語由来)と呼ばれ、16〜17世紀の書物に多く用いられています。
※なお、日本においては数秘術・数秘学・数秘・カバラ数秘術等様々な名称が存在しますが、英語ではNumerology(ヌメロロジー・ラテン語で「数」を表すnumeralisに由来とされる)とのみ表記します。本サイトにおいては一番多く使われている「数秘術」という表現に統一します。
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ピュタゴラス以後には、哲学者プラトンが設立した総合学園・アカデメイアにおいて様々な数の研究が行われ、真理や美といった抽象的な概念の本質を数で表す事を主なテーマの一つとしていました。しかしそこで論じられていたのはあくまで思想としての数秘術であった為、実践的数秘術の登場はもう少し後の話となります。
多くの宗教・哲学体系が広まり始めたローマ帝国時代になると、聖職者達は「数」という概念を重んじながら、天文学や占星術を発展・実践していきました。また、初期キリスト教の異端派として知られるグノーシス派やマニ教においても、特定の数字に善悪様々な象意を当てはめていました。その当時の神学者の中で最高の存在であったアウグスティヌスも数を尊び、聖書解読の手段としての数秘術を認めていました。これらの聖書研究によって三位一体の「3」や十二使徒の「12」という数字が重要性を増すことになります。
時代は下り、13世紀の哲学者・神学者であるトマス・アクィナスや『神曲』で知られるダンテ・アリギエーリなども、数の神秘的な意味を最大限に考慮した研究創作を行っています。そしてこの数秘術はイスラム教世界にも影響を与え、「7」「10」「12」などが重んじられることとなりました。
16世紀の宗教改革の頃ともなると、数秘術の根幹となる原理の多くが作られました。この時点ではまだ「数学」と「数秘術」は完全には袂を分かってはいませんでしたが、時代を経るにつれて自然科学としての「数学」と神秘学としての「数秘術」とが大きな隔たりを持つようになります。
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このように歴史上、数秘術は様々な役割を果たしてきましたが、あくまでも補足的なものとして用いられてきました。近世になり、エリファス・レヴィや「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」、更にはアレイスター・クロウリーなどが数秘術を採用するも、やはり主たるものでは無くタロットや占星術等の補強概念として用いました。
主たる存在としての数秘術(現代数秘術・モダンヌメロロジー)…いわゆる数字を使った占断や性格分析を行う事に特化した数秘術の祖となったのは、1847年生まれのアメリカ人女性、ミセス・L・ダウ・バリエッタです。彼女の思想は「全ては数であり、そして振動(ヴァイブレーション)である」というものであり、全てのものはそれぞれ固有の振動を持っており、その振動を互いに理解することで全てのものは調和していく、という考えが元になっています。
彼女の数秘術は「魂」の存在をその根底に置いています。人間が現世に誕生する前に、魂が霊的成長のために必要な「振動(ヴァイブレーション)」を自ら選択してこの世に生を受ける…当然ながら固有の振動を読み取るための指標となる生年月日や名前なども偶然ではなく、やはり事前に魂が選んだものであるという思想(スピリチュアリズム)も彼女は持ち合わせておりました。彼女は現代数秘術で広く用いられている数字群(1〜9、11・22)を独自のインスピレーションを元に採用し、その独自の体系は弟子のジュノー・ジョーダンを経て、現代数秘術の根幹を成しているのです。
3. ゲマトリアについて
数秘術を語る上で忘れてはならないのが「ゲマトリア(Gematria)」です。分かりやすく説明すると、「文字(アルファベット)を数字に置き換える」手法のことです。この手法はユダヤ教の神秘主義思想「カバラ(qabbalah)」において聖書解読のために用いられたり、現代数秘術では占いや性格分析などに用いられています。
しかし、元々はそのような用途では無くあくまで数字の代わりに文字を用いていたに過ぎませんでした。現代のようなアラビア数字が無かった時代、古代ギリシア人はギリシア文字に数を当てはめて商行為などを行っていたのです。その手法のことを「アイソプセフィー(isopsephy)」と言い、ゲマトリアという言葉よりも古くから存在してきました。古代の人々はこの手法を商行為だけでは無く、隠喩など一種の言葉遊びとしても取り入れていたようです。なお、その名残は現在のローマ数字(I II IIIなど)に見ることが出来ます。
この手法は後になって宗教的・神秘的な目的に使用されるようになります。その一端が上述のようなカバラにおける聖書解読の試みです。要約すると旧約聖書のヘブライ語や新約聖書のギリシア語を単語や文章ごとにゲマトリアし、同じ数同士の単語や文章に共通の意味を見出していくというものです。
新約聖書のヨハネの黙示録に現れる「666」…獣の数字として有名ですが、中世のカトリック・プロテスタントそれぞれの聖職者は数秘術を用いて対立する聖職者の名前をゲマトリアし、この獣の数字を導き出そうとしました。現代から見ればあまりにも滑稽な批判合戦ですが、当時は極めて真剣だったのです。
このゲマトリアは現代数秘術にも受け継がれていますが、その変換方法には実に様々なものが存在します。ヘブライ語のゲマトリアを応用した「カルディアン・システム」もその内の一つです。しかし現在は先述のバリエッタが考案した「ピュタゴリアン・システム」(ラテンアルファベットのA〜Zに1〜9を順番に対応させたもの)が最もポピュラーなものとして、広く利用されております。氏名やそれを構成する母音と子音を分けてゲマトリアし(日本語の場合はローマ字変換してから)、性格傾向などを占っていくのが一般的です。
【ピュタゴリアンシステム】 A , J , S ⇒ 1 B , K , T ⇒ 2 C , L , U ⇒ 3 D , M , V ⇒ 4 E , N , W ⇒ 5 F , O , X ⇒ 6 G , P , Y ⇒ 7 H , Q , Z ⇒ 8 I , R ⇒ 9
【カルディアンシステム】 A , I , J , Q , Y ⇒ 1 B , K , R ⇒ 2 C , G , L , S ⇒ 3 D , M , T ⇒ 4 E , H , N , X ⇒ 5 U , V , W ⇒ 6 O , Z ⇒ 7 F , P ⇒ 8 (「9」は無し)
この表を参考にし、氏名(ローマ字)を数字に変換、更に単数変換を行います。なお、日本人名の場合はヘボン式ローマ字表記に直してから行うのが一般的です。パスポート表記のものをそのまま使用しても良いでしょう。
例:後藤 貴司(ごとう たかし) ピュタゴリアンシステムにて変換 GOTO TAKASHI 7626 2121189 ⇒7+6+2+6+2+1+2+1+1+8+9=45 4+5=「9」
この氏名から算出した数には各体系によって様々な名称が付けられていますが、本サイトでは「姓名数」と呼称することにします。この「姓名数」はその人物の人生における対外的なテーマを表すのが一般的となります。更に氏名の母音(a e i o u)のみを単数変換して「母音数」を、子音(母音以外)からは「子音数」を算出して前者は内的動機を、後者は人格や印象を表すのが一般的です。
ちなみに、ゲマトリアの際に用いる氏名は出生時のものが一般的ですが、結婚による改姓や改名、更には芸名やペンネームなどで占うケースも多く見られます。
ユダヤ教の神秘主義思想「カバラ」に数秘術の理論が導入されたことで、相互に補強されていくこととなります。代表的なものは、「生命の樹(セフィロト)」の10個の球(セフィラ)と22本の小径(パス)、そして数字としても用いられたヘブライ文字に秘められた意味などです。その根幹を成している書物として挙げられるのは『セフェール・イェツィラー(創造の書、または形成の書)』『セフェール・バヒル(光明の書)』、そして『ゾハール(光輝の書)』です。
これらの数秘術的概念は宇宙創造の謎を紐解く鍵として用いられました。また、「アイソプセフィー」の神秘的利用を試み、聖書解読や教義の補強に用いられました。これが先述の「ゲマトリア」です。
但し、カバラの端緒そのものはどれだけ遡っても1〜2世紀が限界です。数秘術の起源をピュタゴラスとするならば、昨今見られる「数秘術はカバラが起源である」という論は正解では無いということになります。
5. 数の法則性(逆数ほか)
私の数秘術では用いる数は「1」〜「9」までとなります(11や22のマスターナンバーを使用しない理由については「1. 数秘術とは何か?」をご参照下さい。
但し、この「1」〜「9」には幾つかの法則性が存在し、それらを把握することでより精緻なリーディングが可能となります。更に、数の象意をより的確に把握することが出来ます。少し難解ですが、覚えれば数秘術をより深く楽しめることでしょう。
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逆数(9の法則) 「1」⇔「8」 「2」⇔「7」 「3」⇔「6」 「4」⇔「5」 「9」⇔「9」(「0」)
対になっている数同士の数字根(単数変換後の一桁の数)が「9」になる組み合わせです。 「9」は「9」とも「0」とも対になっていますが、単数変換の計算の際に途中の「9」を消しても計算が成立するため、ここでは「9」≒「0」として取り扱っています。 これらの数の組はそれぞれ共通点はあるものの、その性質が異なる(「9」以外の組み合わせは奇数⇔偶数となっているため)もの同士の組み合わせとなります。
なお、これらは性質が大きく異なる数同士であるため、例えば基本数が逆数同士の組み合わせの場合、互いに良い刺激となるものの衝突も起こりやすい関係となります(但し「9」同士を除く)。互いに緊張感のある数と言えるでしょう。
「1」⇔「8」 共に直観や力を表します。四大元素だと火です。 「1」は引っ張る力や瞬発力、動かす力や衝動そのものを表します。動く火。 「8」は押し上げる力や抑制力、静める力や衝動の制御を表します。動かぬ火。
「2」⇔「7」 共に思考や精神性を表します。四大元素だと風です。 「2」は外への意識や受容、信用や観察を表します。動かぬ風。 「7」は内への意識や拒絶、不信や洞察を表します。動く風。
「3」⇔「6」 共に感情や愛を表します。四大元素だと水です。 「3」は自己愛や楽観、快楽やありのままの表現を表します。動く水。 「6」は他者愛や悲観、責任や調整された表現を表します。動かぬ水。
「4」⇔「5」 共に感覚や行動原理を表します。四大元素だと土です。 「4」は安定や伝統、束縛や守ることを表します。動かぬ土。 「5」は変化や革新、自由や壊すことを表します。動く土。
「9」⇔「9」(「0」) 「9」は自然かつ混沌と秩序の両有であり、「0」は正に虚無を表します。 「9」はごちゃごちゃではあっても満ちている状態を表しますが、「0」は全くの無を表します。 「0」は通常の数秘術では用いない(単数変換にて0は現れない)ため、後項の「7. 数の象意と基本数ごとの性格」には取り上げておりません。
この逆数は数秘術を用いての性格分析において、とても重要な役割を果たします。 基本数の性格は「ありのまま」の状態を表します。しかし、家族や集団の中で生活をしていくにつれてそんなありのままの性格が通用しなくなったり、その性格のために失敗するケースが目立ったりするようになります。
その場合、周囲からその性格に基づく言動を矯正されるか、自らが矯正を思い立ち正反対の性質を身に付けようとすることがあります。そのため、「本来の性格(基本数)」と「矯正を試みた別の性格(逆数)」の二つが一人の人間の中に納まる場合があるのです。また、片方ずつが交互に現れたり、そもそも片方だけしか現れなかったりもします。 なお、基本数「9」の人は逆数も「9」であるため、両方の性格が初めから備わっています。
後項の「7. 数の象意と基本数ごとの性格」ではこのことを逆数の理論を用いて明確に表現しています。後述の「6. 数秘術で占う方法」もご参照下さい。
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補数(1の法則) 「1」⇔「9」 「2」⇔「8」 「3」⇔「7」 「4」⇔「6」 「5」⇔「5」
対になっている数同士の数字根が「1」になる組み合わせです。 こちらはそれぞれ共通点(共に奇数同士、偶数同士の関係)はあるものの、その方向性が異なるもの同士の組み合わせとなります。逆数と比べると方向性は異なるものの性質は似ているため、衝突は起こりにくい関係です。
「1」⇔「9」 共に自意識や自我を表します。 「1」は自我や自意識に満ち溢れた状態を表します。 「9」はその自我や自意識が無くなり始めている状態(無我・忘我)を表します。
「2」⇔「8」 共に他者への意識を表します。 「2」は他者からの影響や支配されたい願望を表します。 「8」は他者へ影響を与えたり支配したい願望を表します。
「3」⇔「7」 共に動性を表します。 「3」は外に向かって行動や表現という形で動くことを表します。 「7」は自分の内に向かって思索や内省という形で動くことを表します。
「4」⇔「6」 共に静性を表します。 「4」は自己防衛や自らの安定化を表します。 「6」は他者防衛や自分以外の人間及び環境の安定化を表します。
「5」⇔「5」 「5」は中心であることを表します(1〜9のちょうど真ん中にあるため)。 自でもあり他でもあり、中心ではあるものの固定されず揺ら揺らと定まり無く動く様を表します。
この補数は、パートナーとなっている数が人生向上をサポートしてくれることを教えてくれます。例えば、基本数7の人の場合、基本数3の人と交流したり、3の要素を取り入れたりすることでより外向的となり、より良く人生を楽しめるようになることでしょう。
ちなみに基本数5の人の補数は同じ5なので、変化の方向性や方法を変えてみることが人生向上の手助けとなるのです。
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対数(2の法則) 「1」⇔「1」 「2」⇔「9」 「3」⇔「8」 「4」⇔「7」 「5」⇔「6」
対になっている数同士の数字根が「2」になる組み合わせです。 逆数や補数同様にこちらも互いの数同士が対称性をなしていますが、意味合いとしては補数と同じような用い方をします。
「1」⇔「1」 双方の「1」は共に「ベクトル(量や方向を持った概念)」を表します。 「1」がそれぞれ向かい合えば互いに傷付くだけですが、それぞれの向きや量を工夫することで無用な衝突を回避することが可能となります。
「2」⇔「9」 「2」ははっきりとした線や繋がり、関係性を表します。 「9」ははっきりとせずぼんやりした線や繋がり、関係性を表します。
「3」⇔「8」 「3」は拡大や弛緩など広がる様や緩んでいく様を表します。 「8」は圧縮や緊迫など圧し縮める様やきつく縛り上げる様を表します。
「4」⇔「7」 「4」は鈍麻や普遍など鈍く落ち着いた様やありきたりな様を表します。 「7」は敏感や特殊など鋭く物事を考える様やありきたりではない様を表します。
「5」⇔「6」 「5」は変化や破戒など物事を大きく変える様や規則を破る様を表します。 「6」は調整や戒律など物事を美しく整える様や規則を守り守らせる様を表します。
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隣接数(上昇&下降数改め) ⇒2013.5.2 作成
補数「2」(甘んじて制御される・他者に委ねる) 対数「3」(緊張を解きほぐす・自己領域を積極的に広げていく)
数秘術は「単数変換」さえ出来れば、あらゆることを簡単に占えるとても便利なツールです。 ポイントを抑えて、自身の性格や運勢、その他様々なことを占ってみましょう。 (単数変換等については「1. 数秘術とは何か?」もご参照下さい)
ちなみに私は「生年月日」から導き出した数を「基本数」と呼び、「氏名」から導き出した数を「姓名数」と呼んでおります。基本数も姓名数も共にその人物の性格や思考法など基本的な性質を表し得ます。
なお、基本数と姓名数ですが、個人の性格を分析する上では基本数の方を優先して考慮します。なぜなら生年月日は生涯を通じて変わらない数字だからです。 姓名数の場合、人それぞれでローマ字変換の際にブレが生じることもありますし、また一生の内に姓もしくは名が変わることもあるため、あくまでも基本数に重きを置きます。
但し、他者分析の際、相手の生年月日が不明であれば姓名数のみを分析材料として用います。姓名数のみでも的確な分析は十分可能となります。 交流を始めたばかりの相手から生年月日を聞き出すのは困難だと思いますので、この姓名数を用いる分析は大いに役立つことでしょう。 また、同一人物の基本数と姓名数とを比較してみることで、より深い性格分析も可能となることでしょう。
以上のように算出した基本数や姓名数をそれぞれの数のイメージと照らし合わせて性格分析を試みていきます(「7. 数の象意と基本数ごとの性格」を参照)。
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■算出方法 〔生年月日から基本数を算出〕 例:1976年10月16日生まれの人の場合
まずはこれらの数字を一桁ずつばらして足し合わせていきます。 1+9+7+6+1+0+1+6=31 合計は31となりました。
もし合計が二桁の数ならば、再度一桁ずつばらして足し合わせていきます。 これを一桁になるまで続けます。 (はじめから合計が一桁の数であれば、そのままで大丈夫です)
3+1=「4」 よって1976年10月16日生まれの人の基本数は「4」となります。
〔氏名から姓名数を算出〕 例:ゴトウタカシという名前の人の場合
まずは姓名をヘボン式ローマ字に変換します。 (普段書きなれているローマ字でも構いません) GOTO TAKASHI
次に下の変換表を用いて、各文字を数字に置き換えます。
【ピュタゴリアンシステム】 A , J , S ⇒ 1 B , K , T ⇒ 2 C , L , U ⇒ 3 D , M , V ⇒ 4 E , N , W ⇒ 5 F , O , X ⇒ 6 G , P , Y ⇒ 7 H , Q , Z ⇒ 8 I , R ⇒ 9
GOTO TAKASHI ⇒ 7626 2121189
そしてこの数字を一桁ずつばらして足し合わせていきます。 7+6+2+6+2+1+2+1+1+8+9=45 合計は45となりました。
もし合計が二桁の数ならば、再度一桁ずつばらして足し合わせていきます。 これを一桁になるまで続けます。 (はじめから合計が一桁の数であれば、そのままで大丈夫です)
4+5=「9」 よってゴトウタカシという名前の人の姓名数は「9」となります。
※この計算の際、9を省略しても単数変換の結果は同じとなります。 例:1999年9月9日生まれの場合 1+9+9+9+9+9=46 4+6=10 1+0=「1」 1+ もし全てが「9」で構成されている場合や「9」を省略して計算した結果「0」となる場合の数字根は「9」となります。(「9」=「0」とみなす) この計算方法のことを数学用語で「九去法」といいます。
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■自己分析 基本数(もしくは姓名数)が出たら後項の「7. 数の象意と基本数ごとの性格」の1〜9の内、該当する箇所をお読み下さい。そこにはそれぞれ「あなたの姿」と「もう一人のあなた」という項目があります。人間の性格は表裏一体との考えから、表現に対称性を持たせています。 「あなたの姿」だけ当てはまる人もいれば、「もう一人のあなた」だけ当てはまる人、更にはミックスの人もいることでしょう。いずれにしても、片方が当てはまればもう片方の性質も意外なところで表面化するかも知れません。
〔逆数の補足〕 人は生まれもった「本来の性格(基本数or姓名数)」でなるべく生きようとします。ところが、それを貫くことによって失敗をしたり、周囲に迷惑を掛けてしまうこともあるかもしれません。また、周囲からそんな本来の性格を矯正されたり、自らが自身の性格を恥ずかしく思うケースも多く存在します。
そうなると人は「本来の性格」とは大きく異なる「真逆の性格(逆数)」を身にまとうことがあります。例えば基本数or姓名数が「1」の人は逆数である「8」の性質を身にまとい、同「7」の人であれば、逆数「2」の性質を身にまとうというものです。
ちなみに「9」には元々対となる数字がありませんが、基本数or姓名数が「9」の人は良くも悪くも「9」の性質がストレートに現れるということになります。
もう少し分かりやすい例を出してみましょう。 人は生まれてくるときは必ず裸で誕生します。そして幼い頃は自らが裸のままであっても特にどうとも思わないことでしょう。 しかし、成長していくにつれ、更に集団の中で生活をし始めるにつれて、人には羞恥心が芽生え始めます。そうなると、人は裸を隠すために服を着るようになります。
その服は本来の姿である裸体を隠すと共に、その人の趣味嗜好やアイデンティティをも表すようになっていきます。この生まれたままの裸の状態が基本数or姓名数であり、身にまとう服は逆数となるわけです。(逆数については前項の「5. 数の法則性(逆数ほか)」もご参照下さい)
更に、生まれ日や月日を単数変換した数も参考にしてみると、基本数以上に当てはまるかも知れません。是非お試し下さい。
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■運勢診断 数秘術を用いれば、特定の年齢や特定の月日における運勢や自身のテーマを読み解くことも可能です。ここでは「個人年数」「個人月数」の2種類を説明します。
〔個人年数〕 基本数+年齢で算出出来ます。
例:基本数4+年齢35歳=39 3+9=12 1+2=「3」 つまり「3」が基本数4の人の35歳時の運勢やテーマとなります。
〔個人月数〕 個人年数+誕生日からの経過月数、で算出出来ます。
例:4月16日生まれで、かつ現在の個人年数が3の人が誕生日から3ヶ月後の個人月数を出す場合 (7月16日〜8月15日の1ヶ月間、生まれ日から次の生まれ日の前日まで)
個人年数3+3ヶ月=「6」 つまり「6」が7月16日〜8月15日の運勢やテーマを表す個人月数となります。 ※31日生まれの人は場合によって、生まれ日の翌日からの起算となります。
これらの数字を後項の「7. 数の象意と基本数ごとの性格」の1〜9の「象意と根拠」と照らし合わせて見てください。例えば、個人年数1の場合は新しいことを始める年とか、個人月数4の場合は継続性や安定がテーマとなる月間、などのように解釈します。
ここでは1〜9それぞれの象意(イメージ)、そして各基本数(姓名数)ごとの性格をまとめています。下記の各数字をクリックすると詳細な説明ページが表示されます。 ※基本数および姓名数については「6. 数秘術で占う方法」もご参照下さい。
★左下のフォームに生年月日(半角数字)を入力すると、右下に基本数が表示されます。 (例:1976年4月16日生まれ⇒19760416)
★左下のフォームに氏名(ローマ字・半角英数字)を入力すると、右下に姓名数が表示されます。 (例:ゴトウ タカシ⇒goto takashi) ※ローマ字変換の際はヘボン式ローマ字にするのが一般的ですが、普段書きなれているローマ字でも構いません。
■逆数を用いた各基本数ごとの特長(簡略版)
ここでは各基本数ごとの性質の違いを箇条書きで整理してみることにします。 それぞれの数字の性質の対称性がよく把握出来ることでしょう。
■「1」⇔「8」
■「2」⇔「7」
■「3」⇔「6」
■「4」⇔「5」
■「9」
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