1. 逆数で読み解くタロット(大アルカナ)
■本項目はウェイト版(ライダー版)タロットがベース
■大アルカナは「逆数」を用いた方がこじつけ(照応)やすかったりする
■本項目では「逆数秘術」のイメージを採用しているため、「1」「3」「5」「7」は奇数(動的・カオス・チカラ)、「2」「4」「6」「8」は偶数(静的・コスモス・カタチ)、「9」は奇数と偶数のイメージが混じり合った(偶奇両有)数、そして「0」は奇数でも偶数でもない数として捉えている
■カードの元々の数字(単数変換した一桁の数)が奇数(動的・カオス・チカラ)であれば、その「逆数」となる偶数(静的・コスモス・カタチ)をヒントにして読み解いていくし、その逆もまた然り
■初学者において難しいのは逆位置の解釈であり、正位置の要素が「過剰」となるのか「不足」となるのかの判断については、例えば元々(逆数として)が奇数(動的・カオス・チカラ)のカードの場合、周りを取り巻くカードの数が奇数優位ならば「過剰」、偶数優位ならば「不足」として解釈することが可能となる
■スプレッドを問わず、全体的に奇数(動的・カオス・チカラ)のカードが多ければ事態は動きやすくなり、反対に偶数(静的・コスモス・カタチ)のカードが多ければ事態は動きにくくなるイメージとして読み解くことができる
■大アルカナは具体的な出来事(これは小アルカナの範疇)よりも「精神的な出来事、気づき」を表す傾向が強いため、78枚フルデッキで占うことにより大アルカナがどれだけの割合で出ているかをつかむことで、その問題が具体的な方策で対処可能なものか、それとも「精神的な(幼少期等からの刷り込みや思い込みへの)アプローチ」が必要かどうかの判別が可能となる
【「0」と「9」のグループのカード】
■「0」の「愚者」と「9」の「隠者」、そして「18(9)」の「月」は同じグループとして扱う
■「0」の「愚者」、「9」の「隠者」、そして「18(9)」の「月」を、それぞれ「9(全、オールマイティ)」と「0(無、ナッシングネス)」のイメージから読み解いていく
■「0」の「愚者」を、元々の「0(無)」と逆数の「9(全)」で読み解いていく
・全ては初めから無く、そして全ては初めからそこにあるというオールマイティ
■「9」の「隠者」を、元々の「9(全)」と逆数の「0(無)」で読み解いていく
・先達たる自らには既に教えることはなく、先達を目指す道のりこそが学びの全て
■「18(9)」の「月」を、元々の「9(全)」と逆数の「0(無)」で読み解いていく
・あやふやで曖昧なものへの恐れ(その恐れすらも漠然としたもの)
【「1」のグループのカード】
■「1」の「魔術師」、「10(1)」の「運命の輪」、そして「19(1)」の「太陽」は同じグループとして扱う
■奇数(動的・カオス・チカラ)である「1」の「魔術師」、「10(1)」の「運命の輪」、そして「19(1)」の「太陽」を、逆数である偶数(静的・コスモス・カタチ)の「8(制御、コントロール)」から読み解いていく
■「1」の「魔術師」を、逆数である「8(制御、コントロール)」から読み解いていく
・意志の具現化のための準備(テーブル上の四大元素に注目)
■「10(1)」の「運命の輪」を、逆数である「8(制御、コントロール)」から読み解いていく
・時間や因果律による絶対的支配(ヒトをコントロールするものの一つ)
■「19(1)」の「太陽」を、逆数である「8(制御、コントロール)」から読み解いていく
・絶大なる影響力の行使(人々が勝手に支配下に入るイメージ)
【「2」のグループのカード】
■「2」の「女教皇」、「11(2)」の「正義」、そして「20(2)」の「審判」は同じグループとして扱う
■偶数(静的・コスモス・カタチ)である「2」の「女教皇」、「11(2)」の「正義」、そして「20(2)」の「審判」を、逆数である奇数(動的・カオス・チカラ)の「7(思考、シンキング)」から読み解いていく
■「2」の「女教皇」を、逆数である「7(思考、シンキング)」から読み解いていく
・徹底した内的思惟(とことん内側への思索を続けるが、表面上はいたって静か)
■「11(2)」の「正義」を、逆数である「7(思考、シンキング)」から読み解いていく
・公正なる判断に至るまでの延々たる確認作業(安易な「答え」を戒める)
■「20(2)」の「審判」を、逆数である「7(思考、シンキング)」から読み解いていく
・どこまでも遡っていく思考(全ての「過去」が審判の材料となる)
【「3」のグループのカード】
■「3」の「女帝」、「12(3)」の「吊るされた人」、そして「21(3)」の「世界」は同じグループとして扱う
■奇数(動的・カオス・チカラ)である「3」の「女帝」、「12(3)」の「吊るされた人」、そして「21(3)」の「世界」を、逆数である偶数(静的・コスモス・カタチ)の「6(美、ビューティ)」から読み解いていく
■「3」の「女帝」を、逆数である「6(美、ビューティ)」から読み解いていく
・素直な母性の発露(子の有無に関わらず発揮される母性とは、正に「美」の源)
■「12(3)」の「吊るされた人」を、逆数である「6(美、ビューティ)」から読み解いていく
・奉仕や犠牲の先の美学(秩序美の実現に役立つことへの名誉)
■「21(3)」の「世界」を、逆数である「6(美、ビューティ)」から読み解いていく
・森羅万象という完成された調和美(これ以上ない「美」の顕現、理想形)
【「4」のグループのカード】
■「4」の「皇帝」、そして「13(4)」の「死」は同じグループとして扱う
■偶数(静的・コスモス・カタチ)である「4」の「皇帝」、そして「13(4)」の「死」を、逆数である奇数(動的・カオス・チカラ)の「5(抵抗、プロテスト)」から読み解いていく
■「4」の「皇帝」を、逆数である「5(抵抗、プロテスト)」から読み解いていく
・何者にも支配されない権威(そのために行われる不断の攻撃行為)
■「13(4)」の「死」を、逆数である「5(抵抗、プロテスト)」から読み解いていく
・諸行無常の理(変わらぬものなどありえない)
【「5」のグループのカード】
■「5」の「法王」、そして「14(5)」の「節制」は同じグループとして扱う
■奇数(動的・カオス・チカラ)である「5」の「法王」、そして「14(5)」の「節制」を、逆数である偶数(静的・コスモス・カタチ)の「4(安定、ステーブル)」から読み解いていく
■「5」の「法王」を、逆数である「4(安定、ステーブル)」から読み解いていく
・伝統や規範への帰属意識(これらが「ホーム」として機能するイメージ)
■「14(5)」の「節制」を、逆数である「4(安定、ステーブル)」から読み解いていく
・節度と倹約による日常性の維持(カオスを鎮め、コスモスを実現する)
【「6」のグループのカード】
■「6」の「恋人たち」、そして「15(6)」の「悪魔」は同じグループとして扱う
■偶数(静的・コスモス・カタチ)である「6」の「恋人たち」、そして「15(6)」の「悪魔」を、逆数である奇数(動的・カオス・チカラ)の「3(快楽、ジョイ)」から読み解いていく
■「6」の「恋人たち」を、逆数である「3(快楽、ジョイ)」から読み解いていく
・感情による選択、及び選択からの逃避(どちらも欲しがる気持ち)
■「15(6)」の「悪魔」を、逆数である「3(快楽、ジョイ)」から読み解いていく
・耽溺や怠惰、享楽への淡い憧れ(「6(美、ビューティ)」を知るからこそ)
【「7」のグループのカード】
■「7」の「戦車」、そして「16(7)」の「塔」は同じグループとして扱う
■奇数(動的・カオス・チカラ)である「7」の「戦車」、そして「16(7)」の「塔」を、逆数である偶数(静的・コスモス・カタチ)の「2(接続&分離、リンク&セパレート)」から読み解いていく
■「7」の「戦車」を、逆数である「2(接続&分離、リンク&セパレート)」から読み解いていく
・異なる二つの思考をまとめ上げる力(カオスな思考の分割整理が必要)
■「16(7)」の「塔」を、逆数である「2(接続&分離、リンク&セパレート)」から読み解いていく
・必ず誰かに見られている怖さと救い(当人の過ちをチェックする人の存在)
【「8」のグループのカード】
■「8」の「力」、そして「17(8)」の「星」は同じグループとして扱う
■偶数(静的・コスモス・カタチ)である「8」の「力」、そして「17(8)」の「星」を、逆数である奇数(動的・カオス・チカラ)の「1(衝動、インパルス)」から読み解いていく
■「8」の「力」を、逆数である「1(衝動、インパルス)」から読み解いていく
・自らの獣性(衝動)の存在や重要性に気付く(飼い馴らし過ぎないことがポイント)
■「17(8)」の「星」を、逆数である「1(衝動、インパルス)」から読み解いていく
・真っ直ぐ一所に向かう力(希望へと向かう強力な推進力)
■本項目はウェイト版(ライダー版)タロットがベース
■小アルカナはストレートに現代数秘術の「数」のイメージで解釈してOK
■ワンド(火)は直観・情熱・野心、カップ(水)は感情・愛情・憐憫、ソード(風)は思考・言語・分析、ペンタクル(地)は感覚・物質・成果を表す(各元素の象徴)
■数が書かれていないコートカード(人物札)は本項目では取り上げない
■一枚のカードの表す意味があまりにも多岐にわたることがタロット学習の妨げになっていると考え、本講座では「数」のイメージを踏まえた上でカードの意味を絞り込み、よりシンプルなものにしている
■初学者において難しいのは逆位置の解釈であり、正位置の要素が「過剰」となるのか「不足」となるのかの判断については、例えばその逆位置のカードの周囲に同じスート(ワンド等)のカードが複数枚あれば「過剰」と解釈し、逆に全く無ければ「不足」と解釈することも可能となる
■スプレッドを問わず、全体的に奇数(動的・カオス・チカラ)のカードが多ければ事態は動きやすくなり、反対に偶数(静的・コスモス・カタチ)のカードが多ければ事態は動きにくくなるイメージとして読み解くことができる
【「1」のカード】
■各「1」のカードは、それぞれの元素の性質がオリジナル・シンプル・ストレートに発現していく様を表すが、「1」は奇数(動的・カオス・チカラ)最初の数であるため、それぞれの性質がまだ何のカタチにもなっておらず、言い換えるならばただのエネルギーだけの状態
■「1」とは世界における絶対的な存在であり、かつそれは自明なものであるため、これは物語の「プロローグ」よりも前に存在する説明不要な絶対的法則、つまり「プレ・プロローグ」とも呼べる存在
■自らの中で激しく湧き上がる衝動や原初的欲求でもあり、それぞれの元素にまつわることを成し遂げるための原動力として活用できるが、当然ながら暴走の危険性も秘めている
■ワンドの「1」はやる気や熱意が芽生え始めた状態、カップの「1」は愛し愛されたい気持ちや誰かを想う気持ちが芽生え始めた状態、ソードの「1」は言葉や出来事の意味を確かめる気持ちが芽生え始めた状態、ペンタクルの「1」は物質や成果を得て味わおうとする気持ちが芽生え始めた状態を表す
■逆位置で出ると衝動やエネルギーの不足を表し(周囲に偶数のカードが多ければより顕著となる)、自らの衝動や原初的欲求の認識不足、または暴走への恐怖による心身の萎縮も表すが、逆に周囲に奇数のカードが多ければ各元素の「暴走や過剰」のイメージとなる
■「1」は何かを始めようとする気持ちだけがある状態であり、実際にスタートできるかどうかは次の「2」にて如何に現実的なツールを用意できるか否かにかかっている
【「2」のカード】
■「2」は偶数(静的・コスモス・カタチ)最初の数であるため、それぞれの元素の性質が一定の形を持ち始めた様子を表す(具現化の始まり)
■「2」は「線を引く」ことにより二者を「つなぐ」、そして「分ける」の二つの意味を持ち、更には選び取ること(選び取らないこと)への責任をも表す
■前の「1」は純粋なる始原のエネルギーという自明の絶対的存在であり、この「2」において初めてそれが具体的な人物によって形となって現れることから、これを「プロローグ」と捉えることもできる
■ワンドの「2」は自らの意志や熱意が具体的な目標や行動と紐づけられる様を表し、カップの「2」は互いの愛情や憐憫が約束という形で結ばれ履行される様を表し、ソードの「2」は深い思考をするべく自らと環境とをきちんと分離して冷静さを保つ様を表し、ペンタクルの「2」は物質や成果をあくまでもツールとして自らと切り離してドライに運用する様を表す
■逆位置で出ると明確に線を引くことができない状態を表すが、もし周囲に奇数(動的・カオス・チカラ)のカードが多ければ「うまく接続や分離ができない」イメージとなるし、逆に偶数(静的・コスモス・カタチ)のカードが多ければ「過度の接続や分離」による弊害を表す
■「線を引く」という行為によって、一時的に安定秩序がもたらされている状態であり、その後の発展性や拡大性については次の「3」で示される
【「3」のカード】
■「3」は再び奇数(動的・カオス・チカラ)に戻り、それぞれの元素の性質が表出・拡大・発展していく様子を表す
■前の「2」によって明確化されたものが、より具体的な力動(りきどう)を初め、それが世界(精神も含む)や人々に広がっていく様を表す
■ワンドの「3」は自らの意志や熱意に基づくアクションが世界に向かって広がっていく様を表し、カップの「3」は友愛の情が楽しさと共に周囲へと広がっていく様を表し、ソードの「3」は自らが定義する「悲しみ」がじわじわと心に広がっていく様を表し、ペンタクルの「3」は創造のためのチームワークやネットワークが広がっていく様を表す
■逆位置で出るとコントロールを逸脱して無秩序に広がる様や無駄なエネルギーの消耗を表し(周囲に奇数のカードが多ければより顕著となる)、それらが自他に多大なる迷惑をかけていく様をも表すが、もし周囲のカードに偶数(静的・コスモス・カタチ)が多ければ「エネルギー(実行力)不足」を表す
■ソードの「3」の逆位置は「悲しみが癒える」とも読めるが、個人的には「悲しむという行為を中途半端に終わらせてしまう(悲しみの消化不良)」イメージで読むことが多い
■「3」とは正に成長としての混沌(カオス)であるが、この動きが連続することによって「習慣」というカタチに落ち着く様が次の「4」で示される
【「4」のカード】
■「4」で再び偶数(静的・コスモス・カタチ)へと戻るが、前の偶数である「2」よりも継続性・安定性・静穏性・不動性などが強調されている
■「落ち着くこと」が集約されている「4」の組ではあるが、これはあくまでも「階段の踊り場」であり、最終地点ではないということに留意
■ワンドの「4」はバカンスやレクリエーションなどによって自らの情熱的行為を一旦クールダウンさせる様を表し、カップの「4」は自らの経験や他者からの提案に対して心が動かされない様を表し、ソードの「4」は自らの思考を高ぶらせるような情報をシャットアウトして思考停止する様を表し、ペンタクルの「4」は財物や成果などを目に見えるところで保管することで自らを落ち着かせる様を表す
■逆位置で出ると怠惰さや頑迷さなどが強調されたり、まるで根っこが生えたかのように現状に甘んじて全く動かなくなる様も表す(これらは周囲に偶数のカードが多ければより顕著となる)が、周囲に奇数(動的・カオス・チカラ)のカードが多ければ「安定した状況が不安定となっていく(ほころびが生じる)」イメージとなる
■上記で不安定となった後の「損失」の可能性については、次の「5」で描かれている
■「4」とは自他によって定められた「(落ち着くという)ルール」を守ることでもあるが、これを「破る」ことにより更なる飛躍のための「冒険」をなそうとするのが次の「5」となる
【「5」のカード】
■「5」は再び奇数(動的・カオス・チカラ)に戻るが、前の「4」に対する冒険的な抵抗運動の様子(結果)が描かれている(前の奇数である「3」よりも冒険心の荒ぶりが目立つ)
■偶数(静的・コスモス・カタチ)が優位の世界、つまり「秩序」を重んじる世界観において「5」的な冒険を行うことには、当然ながら大きなリスクが伴う(カードにはリスクの中身が描かれている)
■ワンドの「5」は野心的な冒険におけるライバルとのバトルロイヤルとそのリスクを表し、カップの「5」は自らの心を動かして一歩前に進むことのリスクを表し、ソードの「5」は自らの思考をフル活動させて論争に明け暮れた先のリスクを表し、ペンタクルの「5」は経済的自由を手に入れるために財を動かし投機に励んだ末のリスクを表す
■逆位置で出た場合「リスクが顕在化しない(大したことは起こらない)」とも「リスクに怖気づいて何もしない」とも読める(これらは周囲に偶数のカードが多ければより顕著となる)し、もし周囲に奇数(動的・カオス・チカラ)のカードが多ければ「回避する術のない自業自得的なリスク」のイメージとなるが、正逆ともに言えるのは「リスクを冒す覚悟」を問いかけるカード群ということ
■「5」とは正に既存の秩序を冒す(冒険)行為そのものだが、この荒ぶるカオスを鎮めて「配慮」という秩序美を取り戻すのが次の「6」となる
【「6」のカード】
■「6」で再び偶数(静的・コスモス・カタチ)へと戻るが、前の偶数である「4」よりも全てのものへの配慮に努め、より美しい秩序をもたらそうとするイメージ(「5」で破壊されたものを修復するイメージでもある)
■「5」という冒険的行動における「自分優位」を改め、周囲に対しての気配りを施すことにより「他者」を尊重していくイメージであり、これは周囲の世界に対して「責任をもって接する」ということでもある
■ワンドの「6」は情熱によってもたらされた勝利の栄光を皆と共に分かち合うという配慮を表し、カップの「6」は弱き者や幼き者に対して礼節をわきまえながら心優しく接する配慮を表し、ソードの「6」は悲しむ者に対してその理由をあれこれ尋ねず静かにしてあげる配慮を表し、ペンタクルの「6」はそれぞれの評価に応じた報酬をえこひいきせずに正しく分配する配慮を表す
■逆位置で出ると「行き過ぎた配慮(遠慮)」もしくは「無配慮(無遠慮)」を表すが、周囲のカードが偶数(静的・コスモス・カタチ)優位であれば前者の、奇数(動的・カオス・チカラ)優位であれば後者のイメージとなる
■上記の前者は場合によっては「お節介(余計なお世話)」のイメージにもなる
■「6」とは「調和」をもって秩序の美をなす数であるが、そんな秩序に対して「疑念」を抱き始めるのが次の「7」となる
【「7」のカード】
■「7」は再び奇数(動的・カオス・チカラ)に戻るが、前の「6」で築かれた秩序美に対する「強い疑念に基づいた行動や状況」が描かれている(別の表現を用いるならば「こんなはずではなかった」というイメージ)
■偶数(静的・コスモス・カタチ)優位の秩序世界に対して「問いを投げかける」イメージであり、その哲学的行為によってもたらされたカオスが描かれている(いわゆる「問う覚悟」が求められる)
■ワンドの「7」は自らの衝動や熱意に対して疑い始めたところ過去の自分自身からバッシングを受ける様を表し、カップの「7」はあらゆるものに問いを投げかけた結果「良いもの」とは何かが分からなくなった様を表し、ソードの「7」は既存の「正義」に対して疑念を抱いた結果「自己解釈としての正義」に進み始める様を表し、ペンタクルの「7」は自らの労働に対する成果物や報酬の不足(期待とは異なるもの)に疑念を抱く様を表す
■逆位置で出ると「問いの解消」や「疑いが晴れる」といったイメージとなるが、疑うことに疲れた結果「とりあえずの結果で妥協する」という意味合いにもなる
■上記は周囲のカードが偶数(静的・コスモス・カタチ)優位の解釈だが、もし奇数(動的・カオス・チカラ)優位であれば「疑うあまり非常識な行動をとる(ひねくれた行い)」イメージにもなる
■「7」とは思考をフル活用して万物を検証する数であり、それに対して過剰な思考を抑えて事態の「コントロール」に意識を向け始めるのが次の「8」となる
【「8」のカード】
■「8」で再び偶数(静的・コスモス・カタチ)へと戻るが、前の偶数である「6」よりも状況の「コントロール(秩序の厳密化)」に力を注ぐイメージ
■上記の「コントロール」には自制や鍛錬といった「セルフコントロール」も含まれる
■「7」の「問い」によってもたらされたカオスを抑え込み、事態を先へと進めるべく努めてドライに様々な操作や努力を試みるのが「8」のイメージ
■ワンドの「8」は自らの衝動や熱意が機械的(オートメーション)に行動として反映されていく様を表し、カップの「8」は思い残しなどの感情の澱(おり)から遠ざかることで人生のリプラン(再計画)を図る様を表し、ソードの「8」は自他の言葉に縛られることを不実行の言い訳として利用する様を表し、ペンタクルの「8」は技術や道具を巧みに用いることで時間をかけて能力を磨く様を表す
■逆位置で出ると「コントロール不全」や「制御不能」の意味となる(周囲に奇数のカードが多ければより顕著となる)が、もし周囲のカードが偶数(静的・コスモス・カタチ)優位であれば「コントロール過多」や「過干渉」「過度の抑制」などの意味にもなり、「辛抱」「忍耐」「遅延」の意味合いが強調される
■「8」において様々な方法により「コントロール」されたものの結果が「一応の結末」として次の「9」で示される
【「9」のカード】
■奇数の「1」から偶数の「8」まで奇数と偶数とを往復してきたが、この「9」において奇数と偶数は混じり合い「各元素が満ち満ちていく様(充溢)」や「一応の結末」として示される
■ただしこれは「最終結果」ではなく、あくまでも「続き」をイメージさせるような「流動性」を持ち合わせている(とりあえずの終焉)
■ワンドの「9」は熱意や野心に満ちあふれるあまり常にファイティングポーズを取り続ける様を表し、カップの「9」は幸福感や満足感に包まれるあまり自慢げに幸せをアピールする様を表し、ソードの「9」は常に不安に苛まれるあまりついには夢にまで観てしまう様を表し、ペンタクルの「9」は財物や成果物に囲まれるあまりその豊かさを一人で過分に享受する様を表す
■逆位置で出るとそれぞれの要素の「不十分さ(不足感・違和感)」や「未決着感(玉虫色な解決)」が強調される(周囲に偶数のカードが多ければより顕著となる)が、もし周囲に奇数(動的・カオス・チカラ)のカードが多ければ「過剰に満ちあふれていくことで自他に悪影響を及ぼす」イメージが強調される(飽和の果てに感覚異常となるイメージ)
■「1」という自明の絶対的法則を踏まえて「2」から始まった劇は「9」においてひとまずの「エピローグ」を迎えることとなるが、最後に控える「10」によってその「後日談」が描かれることになる
【「10」のカード】
■「1」という始原のエネルギーがヒトを介して具現化した最終形を表すのが「10」となるが、これは「9」の「エピローグ」よりも更に先の「後日談」や「あとがき」であり、言うならば「ポスト・エピローグ」とも呼べるもの
■「10」は単数変換を行うことで「1」に還元されるが、これはもはや奇数(動的・カオス・チカラ)や偶数(静的・コスモス・カタチ)などという概念を超えたものとなる(位取りの「0(無)」がそれを表している)ため、周囲のカードが奇数ばかりでも偶数ばかりでもあまり影響を受けない
■「10」の各カードに描かれているのは、「1」という始原のエネルギーを手に入れたヒトが迎える結末のイメージであり、一つの「教訓」ともいえる
■ワンドの「10」は情熱や野心を抱いた果ての終わることなき使命感を表し、カップの「10」は愛情や憐憫を抱いた果てのありふれた幸福感を表し、ソードの「10」は自他の思考や言葉に翻弄された果ての裏切られた絶望感を表し、ペンタクルの「10」は物質や成果に囲まれた果ての次代に遺していける達成感を表す
■逆位置で出るとそれぞれの要素の「(諦めた結果としての)未達成」が強調される(周囲に同じ「10」のカードがあればより「アンニュイ感」が強調される)が、特にソードの「10」の場合は絶望することにすら疲れ果てる「ニヒリズム(虚無感)」が強調される
■「10」のカードが出た時点で「もはやこれ以上展開させようのないストーリー」という解釈も成り立つ
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