【ハリウッド式数秘占い】 (Glynis McCants著/小西 敦子訳/竹書房刊/2005)
2008.7.12 レビュー
ロサンゼルス郊外在住、かつアメリカの様々なテレビ番組に出演している著者の経歴からも、本著が『ハリウッド式数秘占い』という名を与えられた由来としては十分なのだろう。 数秘術本としては割と一般的な構成となっているが、主に鑑定に用いる数字が5種類(サブで1種類)とそれほど多くなく、また実践の際にもそれらを機能的に活用する為の方法論がわかりやすく記載されている。
ソウルナンバー(母音数)・パーソナリティナンバー(子音数)・パワーネームナンバー(姓名数)・バースデイナンバー(日数)・ライフパースナンバー(基数・年月日合計)の5種類、そしてサブで用いられるアティチュードナンバー(月日数)の計6種類において、それぞれの数字の解説や特徴、ハリウッドスター等を用いた具体例や相性等を詳細に述べている。
特に本著の場合は、ハリウッドスターやスポーツ選手等、主にアメリカの著名人におけるケーススタディをふんだんに盛り込んでおり、その分わかりやすくなっている。まぁアメリカの著名人に詳しくない人は読み流してしまうかも知れないが。
また主に使用される5種類の数字の繰り返し頻度を注視するリピーティングナンバーや、氏名を数字変換した際に頻繁に出てくる数字を注視したインテンシティナンバー等、著者独自の概念も紹介されており、数秘術研究の良き材料となるであろう。
更に理想の相手を見つける方法を多くのページを割いて紹介しており、恋愛や結婚に際して本著は正に即戦力と成り得る良いツールとなるかも知れない。
それら以外にも、自分の運気を知る方法(パーソナルイヤー・パーソナルデイ等)や電話番号・ホテルのルームナンバーによる吉凶判断、生活上良く出会うナンバーの意味やパターン、そしてナンバーによる癒し(健康面の留意点等)などなど、盛り沢山な内容となっている。
ただしこの「ナンバーによる癒し」のコーナーでは、不眠症や背中の痛み、ぜんそく等の疾病が肯定的な言葉を思い浮かべる事によって回復していく可能性について述べている。 著者は「私は医者ではない」、「本方法の実施よりも診療が先」などという弁解を述べてはいるが、少し「医」の領域に入り過ぎている気がするのは果たして私だけであろうか。
とはいえ、数秘術本としては非常に充実した内容となっているので、本著は初級者から中級者に至るまで幅広い層の人々にとってより良い数秘術実践本となる事であろう。
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