【誕生数秘学の智慧―誕生日が示す、人生の指針・隠された才能】 (はづき 虹映著/アルマット刊/2003)
2008.6.11 レビュー
『誕生数秘学(バースデーナンバー占い)』という独自の体系を編み出し、数秘術の有益性を広く知らしめたこの本の著者・・・実は世に言う「占い師」ではない。 経営コンサルタントであり、プランナーでもあるという異色の肩書きを持っているのだ。 そういう人間が数秘術本を手がけると、非常にわかりやすく一般受けするものが出来上がるようだ。
用いる数字は『1〜9』、そしてマスターナンバーである『11、22、33』。 一般的な数秘術では用いられる事の少ない、『33』を用いているのが大きな特徴である。 まず初めに各数字の持つ性質や傾向を纏めた「9(ナイン)BOX」という表を用い、それぞれの数字を「陽」「陰」「中庸」、「創造」「発展」「成熟」などの3種類に分けて解説している。
本著で用いる数字の概念は3種類のみであるが、かえってわかりやすくなっている。 「エンジェルナンバー(生年月日を加算し、上記数字に還元)」では、基本的な資質や注意点・性格、更に仕事・適職・金運・恋愛・健康・外見印象・対処方法・相性などに至るまで、様々な視点から解説を行っている。 「チャレンジナンバー(生まれた月日を加算し、上記数字に還元)」では、人生のテーマや方向性、苦手分野克服の為のアドバイスや老後の過ごし方までがわかりやすく解説されている。 「スピリチュアルナンバー(生まれた日を加算し、上記数字に還元)」では、特徴や魂の癖、 過去世での体験など、スピリチュアル的な観点から解説を行っている。
更に本著では、『誕生数秘学』をより使いこなすためのアドバイスや、数秘術本で多く見受けられる個人年数運と社会年数運、そして著者が発行している『誕生数秘学』メールマガジンにて取り上げられた著名人の鑑定解説など、豊富なコンテンツで楽しませてくれるのだ。
昨今のスピリチュアルブームによるものかどうかは定かではないが、「魂」や「波動」、「過去世」などの言葉が並んでおり、読む人によっては違和感を感じる事もあるかも知れない。 しかしながら人生を実りあるものにしたいと思う人にとっては、バイブル的存在として大いに 価値のある一冊になる事だろう。
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